1月1日に発生した能登半島地震について、SNSでは「人工地震」とするデマ情報が投稿された。宗教学者の島田裕巳さんは「こうした陰謀論を信じる人は、悪い出来事は悪い神によるものだという『善悪二元論』に惹かれているのだろう。正体のわからない『悪の根源』をつくり上げることで、災害への不安を解消しようとしている」という――。
日本は地震の被害に見舞われることが格段に多い国である。
日本人にとって地震は珍しいことではない。だが、規模の大きな地震が起こり、しかも津波を伴う確率も高いので、頻繁に災害を経験しなければならない宿命にある。
なぜ大震災が起こるのか。私たちは、それを経験するたびに、そうした疑問を抱いてきた。
日本は地震の被害に見舞われることが格段に多い国である。
日本人にとって地震は珍しいことではない。だが、規模の大きな地震が起こり、しかも津波を伴う確率も高いので、頻繁に災害を経験しなければならない宿命にある。
なぜ大震災が起こるのか。私たちは、それを経験するたびに、そうした疑問を抱いてきた。
とくにSNSをにぎわしたのが、「能登半島地震は地震兵器による人工地震によるものだ」というデマ情報である。
人工地震は関東大震災のときにも言われたようだが、当時はインターネットなど存在せず、SNSでそれが瞬く間に拡散されるということはなかった。
では、誰が何のために人工地震を引き起こしたのか。理由として挙げられたのは、自民党が数々のスキャンダルにまみれ、岸田政権の不祥事を隠蔽(いんぺい)するためだったというものである。これは、北朝鮮がミサイルを発射した際に言われてきたことと共通している。
そもそも、大規模な地震を起こせるような技術は今のところ開発されていない。
よりによって元日というめでたい日に、悲惨な出来事が起こらなければならないのか。その理由を求めて、人工地震という「陰謀論」を信じる人々が少なからず存在した。
そこに陰謀論を受け入れてしまう心理が生まれるわけだが、現代の陰謀論の特徴は、陰謀を働く主体がはっきりしないことにある。地震兵器を誰が作り、誰が使ったのか。岸田政権の窮地を救うためなら、日本政府ということになるが、人工地震を引き起こした主体がはっきりと指摘されることはなかった。(抜粋)
人工地震は関東大震災のときにも言われたようだが、当時はインターネットなど存在せず、SNSでそれが瞬く間に拡散されるということはなかった。
では、誰が何のために人工地震を引き起こしたのか。理由として挙げられたのは、自民党が数々のスキャンダルにまみれ、岸田政権の不祥事を隠蔽(いんぺい)するためだったというものである。これは、北朝鮮がミサイルを発射した際に言われてきたことと共通している。
そもそも、大規模な地震を起こせるような技術は今のところ開発されていない。
よりによって元日というめでたい日に、悲惨な出来事が起こらなければならないのか。その理由を求めて、人工地震という「陰謀論」を信じる人々が少なからず存在した。
そこに陰謀論を受け入れてしまう心理が生まれるわけだが、現代の陰謀論の特徴は、陰謀を働く主体がはっきりしないことにある。地震兵器を誰が作り、誰が使ったのか。岸田政権の窮地を救うためなら、日本政府ということになるが、人工地震を引き起こした主体がはっきりと指摘されることはなかった。(抜粋)
引用元: ・【社会】「能登地震は、自民党がスキャンダル隠しで起こした」…陰謀論にハマる心理
【【陰謀論】「能登地震は、自民党がスキャンダル隠しで起こした」…陰謀論にハマる心理】の続きを読む